目次
精力剤の年齢制限
精力剤に年齢制限はない?
結論から言って、精力剤には年齢制限はありません。精力剤というものは血流を促すものや、精子の量を増やすもの、興奮しやすくするものなどが含まれています。
しかし、これらに年齢的な制約はありません。若い人から中年、初老の男性まで幅広く利用することが可能です。
年齢的な制約よりは、摂取量、血圧、体調による制約を受ける可能性がありますので、高血圧、糖尿病などの持病がある方は医師の診断があったほうが良い場合もあります。
未成年は危険?
未成年だから精力剤を飲むと危険ということはありません。むしろ、最近ではストレス性の勃起不全(ED)で悩む若者が増えています。
心因性EDには年齢は関係なく、早ければ10代で発症する人もいるのです。そういう人には精力剤が処方されることもあります。
心因性の場合は、経験不足や緊張が原因になるため、薬でなんとかできない可能性もありますが、パートナーやセックスの相手にも協力してもらえば解決できるはずです。
とくに、経験の少ない10代ではセックスに対する過度の緊張で勃起不全になることもあります。
ほかには射精を我慢している間に萎えてしまう、コンドームをつけると萎えてしまうというようなことも。こういった症状は精神的なものが主原因ですので、精力剤で補助してあげることで勃起を助けることができるのです。
高齢者は危険?
高齢になってくると加齢に伴って男性ホルモンの分泌が低下、さらに血流も若い頃に比べれば弱くなってしましいます。
ほかにも、長年の生活習慣が災いして糖尿病や高血圧などの生活習慣病になることでも勃起不全になってしまいます。
年齢から来る血管のストレスや疲弊は精力剤摂取にも影響があり、精力減退も血管の年齢、血液のきれいさが影響してしまう可能性があります。
高齢者になると若い頃の力強さが失われていくこともあり、強制的に勃起を促す勃起薬が利用されます。勃起薬は血流を促進させ、海綿体に血液が流れ込みやすくするため即効性がある一方、副作用が多少なりとも存在します。
しかし、これは全年齢で共通の副作用であり、高齢者だから危険ということはありません。用法用量を守って適切に使用している分には問題ないと言えるでしょう。
使い方によっては危険なことも
ほかの精力剤との併用は避ける
精力剤はアルギニンやシトルリンをはじめ、さまざまな成分が含まれています。アルギニン・シトルリンがたくさん配合されている精力剤はそれだけ効果も高いものですが、一方で副作用の心配も出てきます。
なんでもそうですが、過剰摂取は予期せぬ副作用を生む可能性があるということです。
とくに効果の強いED治療薬を複数併用するのは避けたほうが良いでしょう。
適切な量を摂取している分には心配するような副作用はありませんが、もっと興奮したい、もっとセックスを楽しみたいという理由で効果の強い精力剤を複数併用するのは危険です。
多めに摂取して強い効果を感じたいという気持ちもわかりますが、精力剤サプリメントは地道に摂取して効果が出てくるようにしましょう。
もし、どうしても複数の精力剤を使用したいのであれば、まずは医師に相談してみたほうがよいでしょう。勃起薬や他の精力剤、十分効果があるサプリメントを教えてもらえる可能性がありますので、医師に相談したほうが解決することも多いです。
栄養サプリでも注意が必要
普段から栄養サプリを服用している人は、精力剤を飲むときは十分に注意しましょう。なぜなら、亜鉛やビタミンといった栄養素は精力剤にも含まれているからです。
ビタミンは過剰摂取してしまうと尿管結石になる可能性があるだけでなく、体温が下がりやすくなってしまうことがあります。
亜鉛は精子の製造を助ける重要な栄養素で、日本人は普段の食生活では亜鉛が不足しがちともいわれています。
そのため意識的に亜鉛サプリを摂取している人も少なくありません。しかし、精力剤には亜鉛も含まれていますので、場合によっては過剰摂取になることもあります。
亜鉛を摂りすぎると銅や鉄分の吸収が阻害されて貧血になりやすくなります。さらに、善玉コレステロールの低下、下痢などが起きる可能性があります。
亜鉛の過剰摂取はめまいや吐き気、立ちくらみなどを起こす可能性もありますので、1日に20mgも摂取していたら、それ以上は亜鉛を含む食材も、サプリメントも摂取しないようにしましょう。
精力剤の副作用のメカニズム
なぜ副作用が起こるのか
精力剤は年齢によって危険ということはありません。しかし、副作用の存在は無視できません。とくにED治療薬などに用いられる薬は効果が高い代わりに副作用も強いです。
ここで、なぜ副作用は起こるのかを見ておきましょう。万が一、精力剤を摂取して副作用が起きた場合は、どんな症状があるのか比較して、それ以上の摂取、食事でのさらなる過剰摂取を控えるようにし、水分補給と睡眠を重視して、成分の体内濃度が安定値になるまで様子をみるか、一度医師に相談して指示をもらいましょう。
成分別で見る副作用
【動悸・頭痛・腹痛・下痢・肝臓機能低下】
アルギニン
シトルリン
クラチャイダム
マカ
【貧血・めまい・吐き気・腹痛】
亜鉛
基本的にアルギニンとシトルリンというのは体内で相互に変換される性質を持っています。
そのため、副作用としてはほとんど変わらないと考えて良いです。また、マカやクラチャイダムもアルギニンが豊富で、副作用のリスクは同じと考えられます。
唯一異なるのが亜鉛ですが、その副作用はアルギニンやシトルリンのものよりも深刻になります。
しかし、亜鉛の副作用が強く出る場合は、長期間摂取し続けてしまった可能性があります。1回、2回の摂取でどうこうなるわけではありませんが、大量に摂取すれば体調に問題は起きます。。
アルギニン(シトルリン)の副作用のメカニズム
<肝臓>
アルギニンは肝臓で代謝されます。肝臓はほかにもアルコール、アンモニアの解毒の役割も持っていますが、アルギニンを大量に摂取するとアルギニンの代謝だけで精一杯になってしまい、その他の解毒機能が低下してしまうのです。
そのため、アルギニンを補給する場合は肝臓負担が大きくならないよう、タバコもお酒も控えて、肝臓の機能をサポートできる成分も摂取すると良いでしょう。
<胃>
アルギニンが胃に入ってくると胃酸が弱まるという特性があります。アルギニンは強アルカリ性であるのに対して、胃酸は酸性です。
胃酸が中和されてしまうので消化不良を起こしてしまうのです。消化不良になれば、便秘や下痢の原因になります。
<神経>
アルギニンとシトルリンはお互いに変化するというのはすでに紹介しましたが、この変化のときにNO(一酸化窒素)を発生させます。
NOは血管拡張作用があり勃起時にも働いているのですが、拡張されるのはペニスだけではありません。脳の毛細血管も拡張されてしまうのです。
脳の毛細血管が拡張されると脳神経が圧迫されて頭痛を引き起こします。また、身体の一部に医師もご自身も気づいていない血栓があった場合は、その血液の塊が体を巡ってしまって、脳や肺など重要な部位で血栓が挟まる可能性があります。
そうすると、血液が回らなくなった場所で毛細血管が圧迫され、内出血を起こす可能性があります。脳でこれが起これば死に至る可能性が高くなります。
亜鉛の副作用のメカニズム
<貧血・めまい・吐き気、腹痛>
亜鉛は鉄分や銅と並び、微量金属ミネラルの1つに数えられます。亜鉛は肝機能を活性化する働きがある一方で、鉄分や銅の吸収を妨げてしまいます。
慢性的に亜鉛を過剰摂取していると、まず貧血やめまいが起こります。鉄分は赤血球を作り出し、赤血球は血液に乗って酸素を届けます。
貧血やめまいが起こるのは鉄分が不足するためです。さらにひどいと吐き気や腹痛が起こります。1日に40mgが限界摂取量で、海外では20mgまでは摂取許容量です。日本人は、10mgから20mgの間に抑えるようにすれば基本問題はありません。毎日亜鉛を補給できる場合は10mgを目安に摂取しましょう。
安全な精力剤の選び方
効果の高さは副作用の強さ
精力剤は効果が高いとそれだけ副作用も強くなります。また、副作用がないとされているものでも過剰摂取すれば何かしら副作用が出てしまいます。
用法用量を守るのはもちろん、強すぎる精力剤は選ばないようにしましょう。強壮剤は少しずつ精力をつけることができるので副作用を気にせずに服用できます。
精力剤の種類と効果ランキング
精力剤には3つの種類がありますが、それぞれ効果の強さが異なります。同じ精力剤と呼ばれるものですが、効果をよく理解して補給するようにしましょう。
3位 強壮剤
滋養強壮を目的に販売されているもので、コンビニでも気軽に手に入ります。最近ではエナジードリンクが人気ですが、蓄積した疲労から回復するために効果を発揮します。副作用はないので手軽に摂取できるのが魅力です。
2位 強精剤
男性ホルモンの分泌を促す強精剤は強壮剤よりも効果が高い分、副作用の心配も出てきます。ホルモン剤と言われることもありますので、過剰摂取はかなり大きい悪影響を及ぼします。
また、男性ホルモンの量が増えるため、妊娠中の女性や妊娠している可能性がある女性は摂取してはいけないなど、シビアに気をつけないといけないのも、この強精剤です。
1位 ED治療薬
勃起を強制的に引き起こすED治療薬は医療機関で処方されるほど効果が高く、またその副作用も強いです。海外経由で手に入れることができてしまいますが、出来の悪い粗悪品が流通しており商品・サイトの信憑性を確認するのは難しい状況です。
海外から入手できるものも大丈夫なものもありますが、消費期限、使用期限などのこともあるため、安全重視で考えたらED治療薬は国内基準で、医師から処方してもらうのがベストです。
このように効果の高いものほど副作用が強くなっていきます。副作用が出るかどうかも個人差があり、必ず出るかといわれると分からないですが、用法用量を守って適切に服用する必要があるのはどの薬でも同じことです。
海外製品には注意
海外には日本製の精力剤よりも効果の高いものが販売されています。いまはインターネットを利用すれば誰でも海外から精力剤を取り寄せることができます。
しかし、さきほども紹介したように、海外製品は粗悪品も混ざっている可能性があるだけでなく、思わぬ副作用が出るリスクもあります。
国内で海外製と同じ強さの精力剤が販売されていないということは、日本人には合わないから販売されていないのです。
とくに欧米の製品は体の大きな欧米人向けに作られていることもあり、効果が強い傾向にあります。効果ばかり追い求めて体に負担を掛けすぎては本末転倒。薬事法で守られている国産製品を購入することをおすすめします。